初夏の大和路見仏ツアー その3

今日は、午後からプラッツ近鉄の屋上であるSCRAPのフリーイベントに行く算段を立てていたので普段より早起きして西ノ京へ。

西ノ京駅を降りてすぐのところの喫茶店に『大仏あんぱん』なる旗が立っていて、気になって入ってみて、その予想以上の重さ・大きさに、思わず1つ購入。

 

で、薬師寺へ。北の與樂門から入り、何だか植物園のような両脇に植物の生い茂るところをぬけて、まず聖観音のいる東院堂に向かう。おばちゃん2人が見仏客を意に介さず、がやがやと会話しながらお堂の掃除をしていたり、白鳳時代に造られた国宝・聖観音菩薩にチョコレート効果72%が供えられていたりして、その何ともあっけらかんとした感じが面白かった。

東院堂から唯一の白鳳時代の遺構である東塔の脇を抜けて、みうらじゅんが「タイガーバームガーデン*1と評した中門の、全身甲冑(?)で固めた阿吽の仁王と邪鬼を見る。極彩色なのは珍しくて面白かったけれども、邪鬼の表情は今一つ。

それから金堂の薬師三尊を見る。
金堂では、お坊さんが拝観客を集めて、薬師寺の説明と更なる伽藍の復興のための写経のお願いをしていて、それを傍らに聞きながら見仏。3体とも非常につやつやしていて、特に両脇の日光・月光のちょっと艶かしい感じが素敵だった。

金堂を出て、そのまま大講堂で弥勒三尊を見て、さらに東塔をぐるっと一回りして、少し北にある玄奘三蔵院伽藍へ行く。と、またもや何やら異様な雰囲気。この日の夜に法要があるらしく、高校生風の方々が行灯のようなものをずらーっと準備していた。何だか落ち着かなくて、ここにはあまり長居せず、平山郁夫の大唐西域壁画を軽く流して、唐招提寺へ。


で、唐招提寺。金堂が絶賛改修中だというのは知っていたけれど、そのために千手観音が見れないってのは予定外だった。本当に手を千本つくっちゃったというリアル千手*2に会えるのを楽しみにしていたのだけど、仕方ない。2010年にまた来よう。代わりに千手のポストカードを3枚買って、講堂で弥勒如来を見て、境内をぼちぼち散策して、寺を出た。境内の池で、亀が瓶のへりに円周状に並んでひなたぼっこをしていた。

西ノ京駅まで戻って、ゴールデンウイーク奈良見仏ツアー終了。

3日間で廻ったお寺が5つという大変ゆるゆるとした旅程だったけれど、おなかいっぱいに仏像を堪能。京都の寺院はもっと、寺ぐるみの観光っていう感じだけど、奈良の寺のあののんびり、かつブツブツ(仏仏)した感じの方が個人的には好きだなぁと思った。

初日に通りすがった奈良国立博物館で、今重源展をやっているらしいので、近いうちにまた行こうかな。

*1:言い得て妙

*2:現在は900本ちょい