ガンジー

を見た。

とてもバランス感覚の優れた映画という印象。

日本では半ば「聖人」のように思われがちなガンジーが、やっぱりあくまで「政治家」であることと、そのこととは別次元での、人間としての魅力と、両方がきちんと表現されている。

ローラット法とか、アムリットサルの虐殺とか、チャウリー・チャウラー事件とか、歴史上の、紙の上だけでの知識からでは持てなかった鮮明なイメージやら大まかな流れやらを掴むことができて、それも多分良かったと思う。

それから、ガンジー役の方の体現度が非常に高いのと、英語がきれいだった。

ガンジーは、特に不可触民やアンベードカルの側に立つ書き物では、結構あくどい、狡猾な人物として書かれがちであるけれども、それは考慮に入れつつ、出来得るかぎり「中立」を心掛けたい。と、改めて思った。

やはり、

完全に善なる人も、完全に悪なる人もいない。自分がその人のどの部分を見るか。

ということなのだと思う。