映画日本国憲法を見て以来、

ぼんやりと「東アジア」ということについて気にかかっていたところで、実家でこのような本を見つけた。

東アジア・イデオロギーを超えて

東アジア・イデオロギーを超えて

時期を異にして発表された論文を集めたものであるらしく、章ごとに同じ話が繰り返されていたりするが、けっこう面白い。といってもまだ半分ほどしか読んでいないのだけれど。

「東アジア」と言う枠組みで何事かが語られるとき、「儒教」、もしくは「漢字」というのがその共通点として挙げられるのを耳にすることが多いが、この著者に言わせると、共通しているのは「儒教」などではなく「中華思想」であるという。であるから、東アジア共同体なんて、まったくの幻想に過ぎないと。現実的には、そうなのかもしれないなぁと思う。それぞれの国がそれぞれに、『自らこそが「中華」である』と無意識の前提として考えていたのでは、「連帯」など、それこそ心地よい「建前」でしかない。とにかくその事実を「東アジア」の各国が直視して、それからでなければ何も始まらない、というのは分かると思った。


こんなニュースも。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20050811id23.htm