カミュなんて知らない @京都シネマ

今日は授業がないので、午前中一回上映に行ってきた。

端的に感想を言うと、わかったような、わからないような。「わかる」必要なんてない、といってしまえばそれまで。

カミュ『異邦人』にはじまって、サマセット・モーム『人間の絆』、ヴィスコンティいろいろ、アデルの恋の物語…と、いろんなキーワードなりモチーフなりはそこここに散りばめられているけれども、本人達のあたまにあるのは結局恋愛やら異性やらのことだけで、それは何となく腑に落ちなかった。
色々に拡散するエピソードの連鎖は面白かったし、クライマックスシーンの若干ミステリアスな仕上がりはすごいなぁうまいなぁと思ったけれど。

劇中作の主役を演じた中泉英雄という俳優さんの、無邪気さと冷徹さの同居したような雰囲気が良かったと思う。あと、元映画監督で、ワークショップの指導教員役の本田博太郎のくたびれっぷりも。ただねぇ、「本田博太郎」という字の並びを見ると、脳内で阿部サダヲが歌い出して、おもしろスイッチが入りがちになってしまうのはどうにかしたい。