ホテル・ルワンダ @滋賀会館シネマホール

結局行った。

見て良かったと思ったけれど、同時に、これが『「史実を基にした」映画』であるということを考えてしまった。史実ではない。だから、これだけを見て、ルワンダで1994年に起こったことについて語るわけにはいかない。けれど、史実へと繋がるきっかけには、なる。

「映画」の方は、もう少し、民族同士の対立構造を焦点にしても良かったかなぁと思う。
虐殺に加担したのは、どこにでもいる「市井の人」であって、だから「民兵」なのだけど、あぁ、ルワンダについては語れないとか言いつつ語ろうとしているけれど、ともかくそのことは忘れてはいけないと思った。
ポールにすうっと感情移入してしまえば、構造は単純で、きっとそれなりに「楽しめ」る。けれど、問題はそんなに簡単ではない。

ただ、ポールの「尊厳」の深さは印象に残った。「恥」と裏返しの、「尊厳」。

それから、「普通の人の集団」の狂気も「国際社会」の無関心も、過去の話でも、自分と無関係な話でもない、ということも。

「も」ばっかり。