オダギリジョーオトコ前ナイト @みなみ会館
ふせえりと岩松了と江口のりことオダギリジョー。時効警察そろいぶみ。
公開時に見たときよりも、随分素直に楽しめて、笑えた。
松尾スズキは確かにはまり役で、それは、見てくれとかぶにぶに感だけでなくて、「声」が非常に伊良部っぽいのだと思った。甲高くて、いやーな感じが。「エレクトマン!」の言い方とか。
ツボだったのは、「おまえなんか、溶かしてやる!!」っていう罵倒センスと、妙に耳に残る「だわわわわっ、ひゅーひゅー」の哀愁漂うメロディ。
それから個人的な発見がひとつ。オダギリジョーの元・奥さん役の、角度によってちょっと井川遥似の人が藤田陽子さんと仰るらしいのだけれど、この人が茶の味の主題歌(asin:B00024Z6CG)歌ってた藤田陽子さんと同一人物だった。*1おおお。誰が歌ってるのかひそかに気がかりだったんだった。
これは逆に、前に見たときにはとても楽しめたのに、今回はなんだか漫然と見てしまった。
ぐいぐいとひきこまれる、というよりは、こっちが細部に「入り込んで」楽しむタイプの映画だと思うから、漫然と見ようと思えば見れてしまう。
ちょっと残念。自分が。
狸の楽隊による音楽のシーンが文句なしに楽しかった。
結局見そびれていた奴。なんだろう。若干狙いすぎて上滑りしてしまっているような。計算された薄っぺらさなのかもしれない。
それも含めて、「社会のやつらは想像力が足りない」というその当人の絶望的な想像力のなさ、というのには共感できる。
何かを言おうとするなら、発言する自分の立ち居地を常に考えなくてはならないのだな、と思う。自戒もこめて。
「誰も傷つかないなんて、あるわけないだろう」というオダギリジョーの台詞と、病院の父親とのポテトチップスのシーンが好き。
それから、柄本明の凄みが、私の語彙では形容できないのだけれど、良い。
加瀬亮の隣のデスクの同僚は、『運命じゃない人』のみやたたけしだった。あれを見て以来彼のことが個人的にすごく気になっている。なんていう味のある顔だろう。
公開時に一度見たけれど、相変わらず、あまり得意なタイプの映画ではない。
ただ、目が離せない。ものすごい引力。
ちゃんとした感想は書けそうにないけれど、徐々に弱って、弱って、死んでいく金俊平が強烈な印象。
愛人役の2人の女優さん(中村優子、濱田マリ)が良かった。特に、清子さん役の中村優子さんという方。
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