河岸忘日抄/堀江敏幸
再読。
- 作者: 堀江敏幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/02/26
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 104回
- この商品を含むブログ (121件) を見る
ためらいは、断ち切られるためにある。吹っ切れる、吹っ切れないとは、そういうときに好んで用いられる簡便な言いまわしなのであって、たぶんそれは、守るべきほんとうのなにかを外圧によって放棄してしまうことに似ている。ためらいつづけることの、なんという贅沢。
(54頁)
吹っ切らないことが、最良の吹っ切り方になる。そんなふうに言い聞かせるのが、きみの理想とする内爆ではないでしょうか?
(310頁)