コーヒー&シガレッツ

7時からの勉強会もどきに間に合う時間があったので、今日見に行ってきた。

何か、「贅沢な」映画だなぁと思った。スモーカーじゃなくても、十分に楽しめた。

  • 市松模様とか、コーヒーカップで乾杯とか、医者と音楽家とか、名前を間違えるとか、テスラコイルとか、「コーヒーとタバコだけの昼食なんて、体に悪いぞ」という台詞とか、同じテーマが色々なところに繰り返し現われる変奏曲のような映画で、まぁ、劇的なことは何も起こらないし、起承転結が明快に提示されるわけでもないし、そのような映画が好きな人は物足りないのかもしれないけれど、普段から人間観察が趣味というか、まぁ平たく言うと妄想癖のある人はきっと楽しめるはず。
  • モノクロだからかもしれないが、「時代の匂い」のようなものがあまりしなくて、登場する(一部の)俳優さん達の若さというか、現在とのギャップも全然気にならない。
  • ケイト・ブランシェットの演じた二役が、一人でやってると思えないくらいの「落差」だった。そして、どっちもきれい。単純に、「女優って、すごいなぁ」という感じだった。
  • 今思い返してみると、ロベルト・ベニーニがものすごくお茶目な最初の話が一番好きかもしれない。頼みすぎ、そして震えすぎ笑。
  • あとは、“cousins?"の、電話一本、人名一つで関係がまるっと逆転してしまう感じとか、何て言うのか知らないけど、あの、コーヒーメーカーの下で抽出された液体を受けるポットごとコーヒーを飲んじゃうビル・マーレイとか、好きだなぁ。「カフェインは体に良くないからな」って紅茶を頼んでおきながら「ハッパやるか?」っていうのとかも。
  • タイトルを失念してしまったのだけれど、ジョー・リガノと、あと多分「フェイク」に出ていた俳優さんの、息子がお小遣いをもらいにやってきて豆を買うやつの、「日本の豆」っていうあれ、やっぱり春日井製菓のうすピーですか?あの見覚えのあるアルミの感じ…。

是が非でも「映画館の大スクリーン」で観たい映画というよりは、自分の部屋で、この映画を流しながら、ほかごともしたりしつつ、だらーんとのんびり観たい感じ。

あ、あと、字幕で一個だけおいおいと思ったことがあった。いまどき、ロサンゼルスのことを「ロス」としないでください。恥ずかしいから。