先生はえらい/内田樹
- 作者: 内田樹
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/01/01
- メディア: 新書
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納得しました、先生笑。
面白かった。ただ、これを好んで読む中学生や高校生がどれくらいいるかな。
以下、腑に落ちたところを少し引用。
人間が自分について語ることは、それを聞いている相手と自分のこれからの関係をある程度決定します。ですから、私たちは相手にどう思われたいのかを絶えず配慮しながら、自分自身の意見や、願望や、記憶を語り出すのです。(47頁)
つまり、あなたの話をここまでひっぱってきたのは、(中略)あなたが「聴き手の欲望」だと思い込んだものの効果だということです。(61頁)
つまり、価値のわかりきったものを交換するというのは、「交渉を断ち切りたい」という意思表示なわけです。完全な等価交換というのは、交換の無意味性、あるいは交換の拒絶を意味します。(78頁)
人間の個性というのは、言い換えれば、「誤答者としての独創性」です。あるメッセージを他の誰もそんなふうに誤解しないような仕方で誤解したという事実が、その受信者の独創性とアイデンティティを基礎づけるのです。(151頁)
つまり、
言えた言葉以上に聞こえた言葉は
そっとふたりを恋へ誘うようなワンダーワード増えた言葉は全部、消えた言葉は全部、
ふたりの恋を祝うようなワンダーワード
っていうWONDER WORD/スーパーカーの歌詞はそのまんまコミュニケーションの極意ってことかしら。